ブランディングのオムニモスーク

品質価値向上戦略のターゲット範囲

この価値向上戦略では範囲を絞ったターゲティングが大変重要になります。

知覚価値向上のためのターゲットになりうるのは、便益と価格が公正に交換できる範囲内といえます。

この範囲をバリューゾーンとよび、縦軸の便益と横軸の価格から構成されるますが、価格によって仕切られるところには、消費者セグメントが存在しています。

バリューゾーンの外は貧困のスパイラル(Poverty Spiral)と名づけられており、安物しか買う余裕がなく、安物買いをすることにより、失敗してまた更なる貧困に陥る層とされています。

安物買いの銭失いゾーンですが、中古車を購入したけれども余計に維持費がかかってしまったり、安いホテルを利用して体調が悪くなったりして余計にコストがかかったりするけーすです。

バリューゾーンを挟んで逆は、顕示的消費(Conspicuous Consumption)と呼ばれ、この層は,怪しげな価値を持つ便益のためにお金をつぎ込みすぎる消費者の層です。

分別ある消費者ならば、不要と思われるものに目がくらんでしまい、惜しげもなく支出をします。

このセグメントでは、価格は顧みられず、価値向上戦略の対象外となります。

プレミアムブランドに対して、限定品などを購入してしまい、高ければ高いほど喜んで買う層が存在します。

続いてバリューゾーンの価格フォーカス、品質フォーカス、バリューフォーカス市場をご説明します。

1、価格フォーカス市場

この市場では、価格が便益よりもずっと効き目があります。

需要拡大の有効な選択肢が価格のみということもあり、価格を一定に保ち、製品の便益を向上させるという戦略は、あまり効率的ではありません。

これでは企業利益率を下げることになりますし、また価格を下げないで製品の便益を下げることは長期的に顧客満足を低下させてしまいます。

価格と便益を同時に変化させる場合には、両者の効き方に注意して価値増大方向に変化させる必要があります。

例えば、価格を下げ、便益を下げる場合には、便益の増大効果より価格低減効果が大きいため、それによる価値増大の可能性も生まれます。

2、品質フォーカス市場

この市場は価格フォーカス市場とは逆になり、便益効果が価格効果より高い市場といえます。

価格を下げてもそれほど価値増大がないのに対し、便益拡大の効果は大きく、特にプレミアム製品市場では、製品の便益を上げて価格を上げるのは、エコノミー製品市場よりもずっと容易です。

3、バリューフォーカス市場

この市場では、価格と便益の効果がほぼ均等です。

低価格で標準的便益の製品や標準的価格で便益の高い製品を出す方法がエントリー戦略でよくとられるが、これはこのセグメントで効果的です。

以上、価格と便益の効果からセグメントの特性を捉えた上で価格-便益の価値向上戦略を実施する必要があります。

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