トマトのブランド化について

ある地方自治体がトマトをブランド化していきたいと言われています。食のブランドの専門家であるので、思いつける範囲で少しお話をしました。わずか15分ほどでしたので、細かくはインタビューできていませんが、少しまとめると以下のような状況だそうです。

1、大きな強みとしては、日本で最も生産されていること。
2、これからアジアに向けて販売を強化していきたい。
3、マーケティング調査をこれから行っていくということ。
4、塩トマトは甘味も強く評判がいい。
5、農家によって品質はバラバラ。
6、ただし行政であるので、トマトの品質の良し悪しで贔屓をできない。
7、現在は農協からの流通に乗せており、一般的なトマトも生産している。

トマトで地方創生

食のブランドで参考になるのは、映画にも出演いただいているエスコヤマの小山進さん。小山さんは1人で自分をブランド化していき、三田市にスイーツショップの施設を生み出した人物。チョコレートにおいても世界一を獲得したり、ベンチマーク対象としても最高です。映画撮影時に小山さんにインタビューしたとき、そのために用した時間はなんと5時間以上。チョコレート創作のインタビューに5時間以上もかかりました。しかし、私はブランディングにおいて、大変大切なことを学んだと思っています。皆さんは自分の商品に対して、5時間も語ることはできますか?普通はそこまで語ろうとも思いませんよね。でも現段階で語ることができなくても、ストーリーを語ることをぜひチャレンジしていただきたいと思います。

今回、トマトをブランド化していきたいと言われたご担当者にお伝えしたことは、そのストーリーを語ることをおすすめしました。つまり、県下のトマト農家の皆さまはその年令の全てがトマトに反映されているはずですので、トマトづくりに自身の人生がどんな影響を与えたか、そして土へのこだわり、生産方法へのこだわり、師匠はいたのか、生産方法に対してどんな人生哲学が反映されているのか、などなど掘り下げていけば、終わりはありません。生産者はたくさんいらっしゃいますし、そのトマトの取扱業者、消費者、肥料メーカー、行政担当者、栄養素、トマトをひとつ取ってみても、語るべきことはたくさんありますよね。その物語を語ることが結果的に他のトマトとの差別化になると思います。

また味わいはもちろん追求していかなければならないと思いますが、人が認識する価値は、数ある中から選ばれるためには、ストーリーを語ることが大事です。そのストーリーを消費者が他の第三者に語ることができるようになったとき、良いブランドになりつつあるときだと思います。そうなるとトマトそのものが語ることになる、尖らせた強みを説明することも大事になるのではないでしょうか。味が濃い、甘い、栄養価が高い、酸味が強い、旨味が強い、こんな料理に向いている、ジュースが濃い、などブランドとして尖らせていくことは、永久に続くと思いますので、長期的な視野と短期的な視野の両軸で考えていってほしいなと思います。

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