事業構想のためのフレームワーク

新規ビジネスを検討する際に、事業構想を行うと思いますが、フレームワーク化していけば誰でもビジネスアイデアを考えられるのではないかと思い立ち、まずはプロジェクトデザインフレームワーク1.0を作ってみました。個人的な経験ですが、縦にグラデーションになっている(1)(2)部分でなんとなく事業としてうまくいきそうだという期待や願望が大きくなっています。1〜10は大まかにステップになっていますが、ケースバイケースで前後することもあると思います。その都度臨機応変に応用しながら進んでみてください。

事業構想フレームワーク

 

※以下(斜体文字)内は自身のプロジェクトと照らし合わせています。

1、前提条件
まずは自分が何をやりたいのかの追求。この時点ではビジネスになるなど特に考える必要はありません。自分の資源、何が得意で、どんな能力があって、興味関心を強く持っている対象は何かを考えていきます。自身の周りから褒められたことや喜ばれたこと、求められていることでもいいかもしれません。
(ショコラロードでは、Netflixと仕事したいとか、食物の映像は取ってきた経験があるとか、食物の美しい映像が好きだとか、仕事はマーケティングやクリエイティブワークだなとか、そんなレベルです。)

2、目標・ゴール
事業を通じて、どんな社会にしていきたいのか、誰を幸せにしていきたいのか、を考えます。数字を目標にするのではなく、どんな状態を自らの力で引き寄せていきたいかを何度も何度も考えていきます。
(もともと世界平和に貢献したいという欲求がありました。日本人がISISに殺害されたこと、世界中で人と人が傷つけあっていることに我慢できない感情がありました。)

3、調査
業界調査、ニーズ調査、市場調査、PEST分析、3C分析、フィールドリサーチなど、とにかく情報収集です。新事業の確信を得られるくらいの調査を行います。ココで手を抜かず、とにかく情報を武器として身につけたいステージです。
(チョコレートのドキュメンタリー映画は当時は殆どありませんでした。チョコレートの市場は世界的にも伸びており、社会的なニーズをリサーチしていました。)

4、チーム組成
コアチームメンバーを募ります。基本的にはぶれないメンバーです。外部のパートナーかもしれません。プロジェクト推進のために必要なチームメンバーです。
(当時はニューヨークで映像制作できるチームがなかったので、オンラインのサービスを利用して、100人位にメールを出して、5〜6人と面接しました。そこで思いが響いたディレクターを雇用しました。彼女がつれてきたコプロデューサーがとても優秀な人間でチームの核になってくれています。)

5、ネットワーク構築
多くの協力者に事業構想案をプレゼンして、フィードバックを得てください。業界の方、顧客になり得る方など、様々な視点を得ることと同時に協力者を得ることが期待できます。とにかく構想案を発信することが大事です。2が高い次元のものであればあるほど、人から人へ繋がっていくことができます。
(おそらく3年間の間に3000人以上には話をしています。メールや直接訪問などとにかく数を当たりました。事業構想大学院の先生や同級生など、とにかく人に会いまくりました。しかし、スポンサーに関してはそのうちの500件以上は何かしらのコンタクトを取ってきましたが、契約できたのは10社未満です。)

6、アイデア創造
得たフィードバックから更にアイデアを膨らませていきます。どんどん膨らませます。事業構想の基本はアイデアを膨らませることです。1〜6のステージではできない理由は上げずに、あれもいいかも、これもいいかもという姿勢でどんどんアイデアを創造していきます。ここでビジネスモデルキャンパスなどを使って整理してもいいかもしれませんね。
(コアメンバーと話をする中で、みんながそれぞれカカオとチョコレートの情報を仕入れてきます。そうするなかで、自分だけのアイデアがもっと大きく膨らみ、コンテンツに厚みが出てきていると思います。また、ネットワークの中でプレゼンしていく中で、さらにプロジェクトが映画を飛び出し、貧困をなくすというより大きなビジョンを生み出す結果になりました。)

7、プロトタイプ作成
プロトタイプの段階になって初めて、実現可能性を探っていきます。6、7はデザイン思考の要素が入ってきますね。プロトタイプは手書きでも、ダンボールなどでも、安価にスピーディーに作成することが大事です。
(映画のプロトタイプは、何度もストーリーライティングの刷り直しを行いました。ドキュメンタリーなので、こちらの期待通りには前に進んでいきません。そこで、常に調整を加えながらスケジュールを組んでいきました。まさにライブです。また撮影は一発勝負なので、事前にテストを行っておくこともある意味プロトタイプと言えると思います。)

8、テストマーケティング
この時点ではマネタイズを考えるのではなく、7を実際に顧客につかってもらうというステージになります。「早く失敗して早く学ぶ」ためですので、なるべく多くのフィードバックを得て、プロトタイプの精度を高めていきます。
(ドキュメンタリー映画であれば、ダイジェスト版を作っておいて、将来お金を払ってもらえる見込み顧客に見てもらいながら反応を見ています。特に日本では映画館の支配人の反応が大事でした。彼女が積極的に全国に売っていきますという後押しを得ることができたこともテストマーケティングの結果です。またNetflixにもすでに話をしていて、映像の綺麗さは評価していただけたこともプロジェクト推進の円陣になっています。)

9、予算化・事業計画
あえてこの時点で予算化を入れているのは、お金が構想の制限になってほしくないためです。事業構想には資金調達力が欠かせません。社内で構想を行うと予算が原因で前に進めなくなるかもしれませんが、資金を調達できない程度の構想・推進力であれば事業構想を成功させることは困難かもしれません。
(もともとお金に困らないプロジェクトは少ないと思います。今回もキャッシュで沢山の資金を準備する必要がありました。それをできると思って取り組むか、できないと思うか、投資に対してリターンを得るという覚悟を持てるかどうかなど、最も大きな壁は資金と言えたかもしれません。はじめはクラウド・ファンディングも手間だなとか考えていましたが、やるしかないと腹をくくってしまえばなんとかなるものでした。)

10、事業化
ここに来て事業化です。やっと本番ですので、事業構想よりも100倍大変なことが待ち構えていますので、粘りと根性で事業を成功に導いていく覚悟が求められます。
(映画はまだ編集段階です。これから世界で見てもらい、それ以外のプロジェクトも推進させ、カカオ農園の貧困を無くし、利益を作り出すためにもっと頭を捻り、行動を起こさなければならないと思っています。)

事業構想フレームワーク

こちらは事業構想時に1人で考えるのか、チームで考えるのか、会社を巻き込むのかを区分してみました。4までは、自分がきっかけで構想を始め、チームと共有を行います。この時点では小さなメンバーの中だけで、構想を練って行くほうがいいのかなと考えています。5番で初めて、チーム外のメンバーに相談します。

まとめると、大事なことはどんどんループさせることです。2つの画像は異なる次元でトライアンドエラーを行って回転させているイメージです。事業構想で大切なことは、継続的に改善できるように資金調達も必要だし、ヒトを巻き込んで事業を作り上げていく推進力も必要です。そして、それらをまとめ上げていくためのプロデュース能力も求められます。まずは、1.0です。何かの参考になれば幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です